ふとした瞬間に彼らの音楽を耳にしていた、そういう感じで聴いていたことが多かったと思う。ヴォーカル川瀬智子のアンニュイな歌は、けだるくも儚く不思議な純粋さを秘めている。
彼女は変名ソロユニットでも活動をしているが、そんな彼女の一番、鬱々とした陰の部分、または素に近い部分が詰まっているのが、このthe brilliant greenではないかと思う。
自分にとって懐かしさと共にこのアルバムは存在している。そうモラトリアムな感覚に近いのかもしれない。熱すぎず冷めすぎず35.6℃ぐらいの平熱の音楽。それが川瀬智子率いるthe brilliant greenの音楽なのかもしれない。
ふと思い出す人だったり記憶だったり季節がある。そんなときにこのアルバムは全ての景色を映し出してくれる。それも的確に平熱を保ったままで。
1997年から2008年までのシングルを詰め込んだ、意外にも初となるベスト盤である今作は、the brilliant greenの奥深さを堪能できる一枚である。
(本文:オオキサエリ)
the brilliant green
















