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Title : 温もりに癒されて/クルセイダーズ「ヴォーカル・アルバム」(written by rick)
Date : 2010.12.29 Wednesday / Category : -
温かいイメージの音楽が聴きたいと思ったら、なぜか頭の中にアーバン・ナイトによく似合う、お洒落で粋なあの名曲、ランディー・クロフォード歌う曲が聴こえてきた。
"ストリート・ライフ"。
'80年代前後の日本に巻き起こったフュージョン全盛時代の立役者、クルセイダーズが初めてヴォーカル入りのアルバムを出した('79年発表)、と、当時話題を呼んだランディー・クロフォードとのコラボレーションによる曲だ。
トランペットのソロ・パートにムーディーなキーボードが添えられて始まるこの曲は、その艶やかな音色からいきなり「夜」を想起させる。その後、彼女が語りかけるように、ゆっくりと歌い出し幕が開くようにテンポよく展開していく。
クルセイダーズはもともとジャズ・クルセイダーズとしてデビューし、後にジャズをとってクルセイダーズとなり、ずっとインストルメンタル音楽を演奏してきたバンドだが、ヴォーカリストをフューチャーしたことで、ポピュラリティが増しポップスを好むリスナーにも好まれるようになった。
一方、迎え撃つランディー・クロフォードは、自身大ヒット曲"スウィート・ラブ"で名が売れたばかりの実力派女性ソウル・シンガー。この素晴らしいコラボ。いまも色褪せてない。全然。
輝きが放つ、温もり。
炎やライトの周りの空気は温かい。そんな体の奥底が、暖まるような温もりを感じさせる曲。"ストリート・ライフ"の歌詞が、僕の心を熱くさせるんだと思う。
儚さと情熱が、夜の通りで輝いているような。
感じ方は、十人十色。
そんなこんなで、7曲目や11曲目の名曲を、そうそうたる各界からのヴォーカリストでフィーチャーされた本作を、何かと気ぜわしいこの季節に聴きながらリラックスしていただけたらと思います。クルセイダーズのヴォーカル・ナンバーばかりを集めた、変わり種のベスト・アルバムで気持ちの良いひとときを。
(rick)
Title : 「Still Standing」Monica(written by satokkuma)
Date : 2010.12.29 Wednesday / Category : -
「今年2010年、あなたが一番よく聴いたCDはどれですか?」と質問されたなら、自分は「MonicaのStill Standing。」と、答えるだろう。
2006年発売の前作「The Makings of Me」は商業的に成功とは言えない結果に終わり、Monica本人もその理由を理解し、2007年からは次のプロジェクトに取り組んだ。それが、この「Still Standing」だ。「みんなが求めるのは本物のMonica。何か他の斬新な仕掛けとかトレンドに、それを置き換える事は望んでいない。」と、前作の結果から気づいた事を彼女は語っている。
アルバム発売の前年の2009年10月から、BETでアルバムタイトルと同名の「Still Standing」というリアリティーショーが放送された。B.Coxとのレコーディングの模様や、彼女の母として一面を垣間見る事ができるこの番組は、高視聴率を記録した。
Monicaには欠かせない大物プロデューサー陣。今回も期待通りB.Cox、Missyが参加。B.Coxプロデュース(1)“Still Standhing”、(8)“Superman”、(9)“Love All Over Me”、Missyプロデュース(1)“Everything to Me”、(5)“If You Were My Man”は、どれも甲乙付けがたい。
1stシングル(4)“Everything to Me”は、US BillboardHot R&B/Hip-Hop Songsで7週連続No.1をキープ、アルバム自体もU.S. Billboard Top R&B/Hip-Hop AlbumsのNo.1。さらに、グラミー賞Billboard Hot R&B/Hip-Hop Songsにもノミネートされているこのアルバム。2010年の女性R&Bアーティストのアルバムの中で、最も本物を追及したものと言える。
可憐でいて上品、時に哀愁漂う。これこそ本物のMonicaだ。
(satokkuma)
Title : 世界に誇る日本人キーボディスト奥本亮「Maki'n Rock」(written by レック・アンドー)
Date : 2010.12.27 Monday / Category : -
Title : 「The Letter」 Avant (written by satokkuma)
Date : 2010.12.24 Friday / Category : -
Title : Bell & Sebastian / Write About Love(written by yg)
Date : 2010.12.22 Wednesday / Category : -
愛の手紙。
アイドル、エレクトロニカ、ブラックミュージック、その他様々な音楽が溢れていて、IT革命という大きな波以降、人と人とのコミュニケーション、日常まで多様化してきた昨今、愛の手紙とは、何だか懐かしく、そして嬉しくなってしまう邦題だ。の愛の手紙に綴られている十数の作品、アルバムを通して流れているホッとさせる開放的な空気は、極上のポップであり癒しの極みである。
それは1曲目の「I Didn’t See It Coming」からラストの「Sunday's Pretty Icons」までどの角度からみても完璧に。
そう、例えば休日にゆっくり「Ghost Of Rockschool」を聴き、これぞベルセバなタイトルトラック「Write About Love 」に気分踊らせる。それが自分に与えられた至福の時=音楽だとも再認識させてくれる。
まさかのノラ・ジョーンズとのデュエット曲「Little Lou, Ugly Jack, Prophet John」が特に素晴らしく、お互いが愛を語りかける様に歌い合う2人はまるで逢瀬を重ねているかの様。
曲の中盤の盛り上がりは、2人の愛が沸点に達した事を証明するかの如く、そして後半のギターがその愛の余韻を楽しんでいる、そんな光景を伺わせる。
是非、愛する人と聴いてほしい。
もし愛する人がいないならば、まだ見ぬその人に想いを馳せて。(yg)
Title : 「BELIEVE」ORIANTHI (written by rick)
Date : 2010.12.20 Monday / Category : -
Title : Doo-Wops & Hooligans / Bruno Mars(written by groovenuts)
Date : 2010.12.13 Monday / Category : -
Title : 正統派ソウルレディJazmine Sullivan「Love Me Back」(written by レック・アンドー)
Date : 2010.12.10 Friday / Category : -
Title : 澄み切った冬の空に「XO」ELLIOTT SMITH(written by rick)
Date : 2010.12.08 Wednesday / Category : -
いまはもう、この世にはいない人の歌声を聴く。わかりきったことを改めて実感してみると、エリオット・スミスの美しい歌声が胸に沁み入るように響きわたってくる。
エリオット・スミスは'03年享年34才の若さで亡くなった米国のシンガー・ソングライターで、ヒートマイザーというバンドでVo/Gを担当していたが、映画「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」で彼が楽曲提供した"MISS MISERY"が'98年のアカデミー賞ベスト・ソング賞にノミネートされたことでエリオット・スミスの名は全米に知れ渡った。
'98年発表の4枚目のアルバムである本作「XO」は彼の代表作と言われているメジャー・デビュー・アルバムだ。
僕が彼を知ったのは数年前、仕事先で朝、ある店の開店前に店長が、まだ、お客のいない店内にCDを流していた、その時。静まりかえった店内に、アコースティック・ギターの甘く寂しげな音色と柔らかな彼の歌声が、その空間を澄み切った透明な空気で満たしていったのを昨日のように覚えている。本作にはビートルズやアイリッシュ音楽が感じられ、ビートルズが好きな方には大・大・大推薦作品だ!
それにしても。悲しすぎるほど、普遍的名作だ。
波乱に満ちた彼の人生。歌詞は暗い。けれども、ドラッグやアルコールへの依存、うつ病など完治への葛藤を繰り返していたそんな彼の身に起こった「重さ」は感じられない清々しい作風に驚いた。が、むしろ、人生の苦渋を舐めてきた者だけに奏でられる音楽なのかもしれない。
寒い冬の早い到来。凛、と澄み切った青い空と星の瞬く冷たい夜空を見上げると、エリオット・スミスを思い出す。
もの悲しげでそれでいて幸福感あわせ持つ彼の歌を一人でも多くの人が聴いてくれますようにと、切に思う。3曲目3拍子の曲はあまりにも切なすぎる。ちなみに、「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」の主題歌"MISS MISERY"はボーナストラックとして15曲目に収録されている。
(rick)
Title : 「The Revival」 Tony! Toni! Tone!(written by satokkuma)
Date : 2010.12.06 Monday / Category : -
当時このグループから受けた衝撃を超えるものには、未だに出会えていない。その影響を無意識に抱えながら、今日にいたる事をこの「The Revival」を久々に聴いてみた所、気づいた。時折、ファンク、ソウルよりのトラックに無性に惹かれる時がある。絶対このグループの影響なのだ。
カルフォルニア出身の3人組のヴォーカル&インストゥルメンタル・グループである彼らは、ヴォーカル、ギター、ドラムを担当し、ファンク、ソウル、R&B、HIP HOPを取り入れた独自のサウンドで一躍人気グループとなった。
後にヴォーカルのRaphael Saadiqが、ソロ活動、Lucy Pearlで、一気に注目を浴びる事になるが、Tony! Toni! Tone!としての功績があっての成功と言える。
このグループのサウンドには不思議な感覚を与えられる。(6)“It Never Rains in Southern Calfornia”を聴くと、自分がまさにカルフォルニアにいるような感覚になるのだ。そんなの信じられないし、大袈裟だと思われてもいい。彼らの出身地カルフォルニアの雰囲気を忠実に再現したサウンドなのだ。それは、(9)“Sky’s the Limit”等にも表れている。
(1)“Fells Good”のようなぶっ飛んだトラックも良いし、(12)“Skin Tight”、(13)“Jo-Jo”のようなファンク、ダンストラックも楽しめる。また、心を鷲掴みにされるのが、(7)“Whatever You Want”のような切ないスロージャムだ。このグループのスロージャムの最大の特徴は、とても叙情的な点だ。他に類がない程のものなので、是非一度聴いてみて欲しい。
そして最後に、ヴォーカル&インストゥルメンタル・グループである彼らが造り出すトラックは楽器の音を重視したものが多く、楽器を嗜む人達にも手にとってもらいたいアルバムだ。
(satokkuma)